もっと、露出柱脚のことを知ろう!
紹介している本:「建築構造用アンカーボルトを用いた露出柱脚設計施工指針・同解説」改訂版2011年
1995年の阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)で、露出柱脚のアンカーボルトの破断が原因となる被害が問題視され、露出柱脚の設計は、ピンではなく、バネ(回転剛性を考慮する)とすべし、となったのは、周知の事実です。
そのため、ひと昔前のアンカーボルトを埋め込めんでれば良い納まりは、許されなくなりました。回転剛性を考慮した設計法も、一筋縄にはいきません。
ありがたいことに、認定工法のベースパックやハイベースを採用すれば、そんな煩わしいことから解放されます。
ですが、認定工法頼りで、いいんでしょうか?
わたしたち構造屋は、技術屋でもありますよね?
技術屋が、認定工法頼りって、ちょっと恥ずかしいです。
もっと露出柱脚について、知りたくありませんか?
そんな構造屋さんに、おすすめの本が、この本です。
この本の、いいところは、施工に関してページを大幅に使っているところです。
露出柱脚は、納まりが複雑になるうえに、施工手順も重要になってきます。
施工を知っておくのは、とても大事です。
あっ、でも、既製品を使うなと言ってるわけではないですよ。既製品以外のオーダー品でやると、大体、施工で失敗しがちです。実設計は、既製品を使いましょう!
目次をメモしておきます。参考にしてください。
第1章 総則
1.1 適用範囲1.2 用語1.3 適用図書
第2章 材料
2.1 アンカーボルトセット2.2 その他の鋼材2.3 コンクリートおよびベースモルタル
第3章 柱脚部の力学特性と設計の考え方
3.1 柱脚部の力学特性3.2 設計の考え方3.3 露出柱脚の地震被害と大地震後の補修
第4章 柱脚の構造設計
4.1 構造規定4.2 設計の基本方針4.3 回転剛性4.4 アンカーボルトの耐力4.5 許容応力度の検討4.6 柱脚の全塑性曲げ耐力4.7 柱脚の最大せん断耐力の検討
第5章 施工
5.1 総則5.2 技術者・技能者等5.3 柱脚工事施工の基本5.4 基礎コンクリート打設までの工事管理者への依頼事項5.5 柱脚工事の施工作業前の打合せ5.6 柱脚工事の施工作業前の準備5.7 アンカーフレームの設置作業5.8 アンカーフレーム設置後の確認5.9 基礎コンクリート打設前の確認5.10 基礎コンクリート打設後の工事管理者への依頼事項5.11 ベースモルタルの充填5.12 アンカーボルトの締付け5.13 報告付表1 柱脚工事関係者の分担する作業内容一覧付表2 柱脚工事管理項目・基準一覧付録1 柱脚工事に関する施工条件打合せ議事録付録2 施工範囲確認書付録3 アンカーフレーム及び設置架台の詳細図付録4 アンカーフレーム施工前チェック・完了報告書付録5 アンカーボルト設置施工精度チェックシート付録6 アンカーボルト最終設置精度チェックシート付録7 モルタル注入・ボルト本締め工事施工チェックシート・完了報告書
設計例1 3階建て事務所ビル
設計例2 平屋建て倉庫
設計例3 中小規模空間構造建築物に関するケーススタディ

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