紹介している本:「建築用ターンバックル 筋交設計施工指針・同解説」2005年
※現在は在庫がないようですが、コピー本が3300円で売られています。
構造詳細図で、ターンバックルの詳細をかくときに、実際の形状や寸法が分からないので困ることがあります。特に、胴(真ん中の輪っか)、羽子板部分などが、謎です。
適当にかいてもいいんですが、知らなくてかくと、「もやっ」として、気持ち悪いです。
形状や寸法などについては、JIS規格を検索して確認すればいいのですが、この「建築用ターンバックル筋交設計施工指針・同解説」の規格書に、きちんと整理されて掲載されているので、非常に助かります。
また、形状や寸法などの規格以外にも、構造設計・計算例、施工についても、丁寧に解説されている良書です。
この本の冒頭に、短い言葉で、筋かいの構造設計の目的が示されています。この冒頭の部分の的確かつ明快な「表現の仕方」が、個人的に好きです。
以下、冒頭部分の抜粋です↓
「鉄骨造接合部の設計においては、大地震時に脆性破壊させないことを目標に、いわゆる保有耐力接合設計によることを前提とし、母材に対する接合部耐力の余裕をもたせることにしています。とくに筋かい構造の場合には、靱性型の設計ルート3のみならず設計ルート2や強度型の設計ルート1においても、筋交の接合部は保有耐力接合とすることが義務付けられています。
兵庫県南部地震では、この保有耐力接合設計された溶接部が破断するという被害が見られたことから、靱性変形能力の観点から不確定要素の多い溶接接合においては、保有耐力接合からさらに、溶接接合の材料・施工の見直しを含めた、はり・・・・・」
以下が、目次になります。
1章 総則
1.1 適用範囲1.2 用語
2章 材料
2.1 総則2.2 建築用ターンバックルの構成と呼称2.3 建築用ターンバックル胴2.4 建築用ターンバックルボルト
3章 構造設計
3.1 構造計画3.2 構造計算
4章 施工
4.1 建築用ターンバックルの取扱い4.2 建築用ターンバックル筋かいの締込み
設計例
1.はじめに2.一般事項3.設計方針4.筋かい構面の設計5.梁間架構の計算6.柱脚の計算
付録
「構造屋の本棚」は木造版もあるよ。
構造屋の構造屋による、構造屋の為の交流会
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