2024/07/31

構造屋に高性能スペックは要らない

構造屋に高性能スペックは要らない。と、私は、常々思ってます。
構造屋に必要なのは、体力です。


話は変わりますが、パソコンを買い替えました。

わたしは、ノートパソコン派です。

個人事業主なので、仕事は自宅です。

なので、デスクトップでもいいのですが、喫茶店とかの方が集中して仕事ができるので、基本的にノートパソコンを愛用しています。


そのノートパソコンのキーボードの【A】と【Z】と【1】が、だいぶ前から接触が悪く、数回押さないと入力できない状態になってました。

ここ1ヶ月ほどは、さらに【Tab】や【Shift】も、おかしくなってしまいました。

いよいよ、♪パパの大事なクラリネット~、壊れて出ない音がある~♪の最終章に近づきつつあり、イライラ度がmaxになり、とうとう、パソコンを買い替えました。


構造屋の業務に耐えられる、パソコンのスペックとは、どのくらいあればいいのか?

パソコンを買い替える度に、調べてはみるのですが、なんだかよく分からないです。


今回も、調べては見たのですが、結局、どのくらいのスペックが必要なのか、わからない「もやもや」とした感のまま、適当に買ってしまいました。

、、、キーボードがいかれて、イライラ度maxで、どうでもいいから早く買い替えたい、なんでもいい、これでいいや!的に、衝動買いしてしまいました、、、。


パソコンを買い替えるのに調べてみると、処理速度がどうのこうの、グラフィックボードがどうのこうの、、、。わかるようで、わからない、、、。


結局、わたしが、パソコンを買うにあたって、重要視したのは以下の5点だけです。

・テンキーがついている(数字を打つことが多いから)

・USB充電できるポートがついてる(外出先でモバイルバッテリーで充電したいから)

・ストレージが1TB(仕事でもらう資料がストレージを圧迫するっっ)

・持ってるバックに、パソコンが入るかどうか

・予算は10万~15万(ほんとは7万円くらいがよかったけど)


こうしてみると、パソコンのスペックは、全く関係ないですね。。アハハ

構造屋のパソコンのスペック、わたしにとっては、パソコン自体の性能よりも、使い勝手の方が、選ぶ基準になってます。

性能自体は、今までに特に困ったことはないので、そんなに高い性能は、要らないんじゃないの?と、個人的は思ってます。

今回みたいに壊れることの無いような丈夫さがあれば、それでいい。



構造屋の仕事も、パソコン選びに似てます。

高性能スペックは要らない、丈夫さがあればいい。

つまり、

構造屋の仕事に、頭の良さは要らない、体力があればいい。



はやく、新しいパソコン届かないかな~。

2024/07/10

ガス圧接継手の抜取検査 思うトコロ...

鉄筋のガス圧接継手の抜取検査について、個人的に思うトコロがあります。


ガス圧接継手って、なんじゃらほいって人は、日本鉄筋継手協会のサイトを見てみてくださいね。

https://jrji.jp/page-104/


鉄筋径D19以上の時、鉄筋継手は、ガス圧接継手にすることが多いかと思います。

現場では、ガス圧接継手の検査を、外観検査抜取検査を監理者立会いのもと行うことになります。

外観検査は、圧接部のふくらみやら、ずれやら、細かい規定をチェックします。

抜取検査は、超音波探傷試験と引張試験の2種類があります。


わたしは、このガス圧接継手の抜取検査の「引張試験」について、どうなんだろうなぁって思っていたことがあったので、今回は、その話をします。


引張試験というは、実際の現場でガス圧接で繋げられた鉄筋をチョン切って、切り取った試験体を試験機関に配送して、引張試験をします。引張試験の結果が、試験機関から施工者に送られて、監理者の構造屋にも報告が来ます。

引張試験がどういうものか説明されても、はぁ、そうですか。。って感じでしょうか、、。

ですが、引張試験の結果がでるまで、コンクリート打設は待たなきゃいけないし、引張試験がNGだったら、最悪、全数のガス圧接箇所を「やりなおせ」ってことにもなりかねません。施工者側も構造屋も、引張試験の結果が出るまでは、ちょっとドキドキします。心臓に悪いです。

まぁ、こんなことは業務なので遂行するのみの話です。わたしが気になっていることは、現場で鉄筋がチョン切られたあとのことです。現場で、チョン切られたあと、そのチョン切られた区間の鉄筋は、どうするのかというと、またガス圧接で繋ぐしかないですよね?じゃ、引張試験のためにチョン切った区間を繋げるためのガス圧接の品質というのは、どうやって確認すればいいのでしょう。。。引張試験が合格でも、その後の繋げるためのガス圧接の品質が実はNGだったら、、、。

なんか、建物の品質を確認するために引張試験を行ったことが、かえって建物の品質の劣化に繋がってしまうことになりかねないような気がします。

前々から、引張試験の抜取検査については、このように個人的には「どうなんだろうなぁ」と思っていました。仕様書や、監理規準にさえ則っていれば、確かに業務的には義務を果たしているかも知れませんが、そもそも論としては、品質を担保するのが、構造屋の本来のお仕事なはずですしね。かと言っても、じゃどうすれば良いの?ってことに対しての答えがでません。


話は変わりますが、最近、日本建築学会の「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」を、拾い読みしていて、下記のような文言が目に入りました。

 抜取検査は、外観検査の結果が合格とされた圧接部を対象として、非破壊検査である超音波探傷試験または破壊検査である引張試験による検査により行う.
 超音波探傷試験では、~(中略)~、鉄筋継手部の検査において、工程や手順などの問題で仕様書どおりの検査が難しい場合があることが鉄筋継手協会から指摘されており、鉄筋継手の検査を適切かつ円滑に実施し、鉄筋継手部の品質を確保するために、①検査工程の確保と、②探傷に必要な走査範囲の確保について配慮することが必要である.
 引張試験による検査は、圧接部の健全性を確認すると同時に鉄筋材料の強度を確認できる長所があるが、実際の構造物で使用される圧接部を検査しているわけではないこと、検査ロットに対する抜取り数が低く品質の悪いレベルのロットを合格させる可能性があること、切り取った箇所の再圧接部の品質が劣るおそれがあること、試験結果をえるのに時間を要しその結果を施工管理に迅速にフィードバックできないので工事工程への支障が大きいことなのどの短所があることや、超音波探傷試験の普及により、採用されることが少なくなってきている。

あー、ちゃんと、ここに、わたしの感じていた疑問の答えが出てました。引張試験はやめて、超音波探傷試験にしろって事ですね~。なるほど、なるほど。
ということは、ガス圧接継手の超音波探傷試験について、勉強しなくちゃならんってことですね。

構造屋は、いつも何かしら勉強してなくちゃいけないところが、うっとしいところですが、面白いところでもあります。


余談ですが、RCやら鉄骨は、こんな風に、施工の問題点のフィードバックがちゃんと設計屋である構造屋の技術書にちゃんとお知らせしてくれてますが、、木造はそこんとこが甘いです。だから、D19以上の鉄筋径を使うのを躊躇してしまいます。木造を建てる工務店さんに「ガス圧接継手にして、ちゃんと超音波探傷試験してね」なんて言ったら、びっくりされちゃいますから、、、。

戸建て住宅は、置いてきぼりされてしまっていますよね。残念です。

それでは、また。

2024/07/01

構造屋の交流会 2回目の感想

「構造屋の構造屋による、構造屋の為の交流会」を定期的に開いています。

つい先日、2回目を開催しました。

とても楽しかったです。



参加者からは、「グダグダじゃないですか〜」と揶揄されてしまいましたが、そんなん言われても別に悪い気はしません。むしろ、内心ニンマリです。

なぜなら、進行なんかめちゃくちゃになって、グダグダになるくらい各々が意見を言える場になってこそ、私が思う、この集まりの意義に即してるからです。



よくある勉強のための講習会などに参加してみても、通り一遍な内容で、いまいちピンとこない思いをしていました。

もっと、実務に即した、ちっちゃいトピックを、マニアックかつディープに構造屋が集まって話せるような機会があればいいのになぁ~なんて思っていました。

そんな意味では、今回の2回目も大成功な会になったと思います😊



1人が蓄えることができる知識や経験なんて、たかがしれています。1人が持てる時間は有限なわけですから。

だからこそ、他人の知識や経験を傾聴したほうが、いいんじゃないかな~なんて思います。

そうすれば、自分の知識や経験に、プラスアルファ的に他人のも借りることができるので、お得じゃないですか?、、、お得って言う表現はちょっとあれかも知れませんが、まぁでも、正直、他人が苦労して得た経験は対価なしに貰えるほど世の中甘くないですから。


でも、なかなか自分の意見を話さない人が多いんですよね。出し惜しみなのか、単に恥ずかしいのか、それとも思慮深く熟考したうえで発言するタイプなのか、、、。

とにかく日本人は、そんなタイプの人が多いような気がします。


なので、集まっても、どうかな 、、、みんな自分の意見を出してくれるだろうか?なんて心配していたんですが、フタを開けてみれば、そんな心配する必要なんて無かったようです。

結構、みんな言いたい放題でした~。まぁ、ようは進行無視したグダグダ感満載の集まりといえば、そうなんですが、ハハハ。


なかなか、こんな風な構造屋の集まりはないと思います!

参加してみたいな~なんて思ったら、気軽に下からお問い合わせください😊


構造屋の構造屋による、構造屋の為の交流会

メンバー募集のお知らせ 詳細は→ここから

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