構造屋の仕事の在り方は、非人道的
社会人デビューする姪っ子に、マイ段ボールの話をしたら、泣かれてしまった話です。
構造屋の仕事の在り方は、非人道的
姪っ子が、今年、社会人デビューするという。
「社会は理不尽なことが、たくさんあるけど、経験だと思って、世間の荒波に揉まれるといいよ~」
うん、うん、と姪っ子は頷いている。
姪っ子は、デタラメに生きている大人の話でも、ちゃんと真剣に聞くことができる、できた子です。
「わたしがブラックな会社にいたときは、毎日、残業だったな~。ブラックだから、残業代でなかったし、時給換算したら500円だったよ!」
「えっ、500円!?」
今どきの子にしたら、500円なんて、考えられないだろう。
「疲れ切ってるから、終電で寝ちゃってね、自分のとこの駅を乗り越して、終着駅まで行っちゃうのよ。でも、そんな時間に、電車ないわけ、帰れない。だから、もうホテルに泊まってね、次の日は、そのホテルから会社に出社する。なんてことも、あったな~」
「、、、、、 」
だんだん、姪っ子の顔が曇ってくる。
わたしは、昔のことをいろいろ思い出して、なんだか懐かしくなってきたので、ノリノリで話を続ける。
「もうね、家に帰るのは諦めてね。会社の床に寝てたな~。でも、床って固いし、冷たいの、だから、段ボールを敷いてね、段ボールって、すごいよ。あったかいの。会社の先輩も会社に寝泊まりしてたから、それぞれ、マイ段ボールを用意してね、、て、えっ?」
姪っ子の目に、涙が浮かんでいる。
「なんで?」と思ったが、姪っ子の悲しそうな表情から察するに、
「おばさん、ひどい目にあって、かわいそう」
という、ことのようだ。
「え~と、建築業界って、こんなのが当たり前というか、みんな、同じような感じだから。それに、ほら、あれだ、建築業界が、ちょっと特殊ってだけで、他の業種は、違うと思うから。わたしは、他の業種のこと、あんまり知らないけど。。違うと思うよ!大丈夫だから!」
姪っ子は、わたしに同情していたので、この発言は、ピント外れだ。
だけど、姪っ子を悲しませてしまったことがショックで、慌ててしまった。
「昔、苦労して修行したから、こうして、独立してフリーで仕事できてるし、今は、そんなことないからね、ね?」
一応、フォローはしてみたが、姪っ子に伝わったかどうかは、わからない。
姪っ子は、構造屋の実態に、ショックを受けたようだったが、
わたしは、姪っ子がショックを受けたことに、ショックを受けた。
いつのまにか感覚が麻痺して、分からなくなってしまっていたようだ。
構造屋の仕事の在り方は、非人道的だ。
構造屋の構造屋による、構造屋の為の交流会
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