木造の構造設計をする為に、プレカットCADの導入を検討してみる
木造の注文住宅の構造設計は、「いばらの道」です。
壁量が足りてる、足りてない、等級1とか、等級2とか、
そんなことの前に、「構造の架構が破綻している」、つまり架構を組めない案件ばかりです。
なので、構造計算の前に、組める架構にすることに、労力が削られることが多いです。
わたしが使っている木造の構造計算ソフトは、構造EXです。
構造EXは、構造計算ソフトとしては優秀ですが、架構を組むためのソフトとしては、役に立ちません。
構造EXだけでなく、いわゆる構造計算ソフトは、RCやSや木造に関わらず、納まりを検討するためのものではないので、そんなことを求めていること自体がおかしいのかも知れません。
RCやSは、納まりを構造設計者が、図面で精査しつつ、まとめ上げていきます。
木造も、同じです。
結局は、わたしたち構造屋が、納まりを精査し、架構を決めていき、それを構造計算ソフトに架構入力をして、構造計算を行います。
ただ、木造の場合は、RCやSと比較して、部材の数が多いです。
部材の数が多いので、納まりを精査すべき箇所が増えます。
同じ規模面積なのに、RCやSに比べて、木造は納まりを精査する労力が大きいです。
労力が大きい割に、設計料金には反映されていないのが、木造の構造設計の業界のデメリットです。
常々、わたしは、木造の構造設計の労力の大きさに比べて、その対価が妥当ではないことに不満を感じています。
ですが、不満を感じつつ、手をこまねいていても、何も問題は解決しません。
問題を解決するために、考えられる方法は2つです。
・妥当な設計料金設定にする
・労力を小さくする
「妥当な設計料金設定にする」のは、限界があります。
ついこの間も、意匠屋さんに設計料金をもう少し負けられないかと言われてしまいました。
特段、高い設定でもなかったのですが、安く構造計算を受けているところと比べられてしまうと、わたしの提示した金額は高く感じてしまうのでしょうね。
では、残るは「労力を小さくする」方法しかありません。
先にも言いましたが、木造は部材の数が多いです。
そのせいで、納まりを精査することに大きな労力を費やす必要が出てきます。
「労力を小さくする」には、どうしたらいいのか、、。
その解になるかどうかは分かりませんが、試しに、プレカットCADの導入をしてみようかと思っています。
プレカットCADは、構造設計者の為の、CADではありません。
木材の加工の為のCADが、プレカットCADです。
ですが、納まりを精査したいと思った時、プレカットCADはかなり優秀なCADです。
3Dで納まりを検討しつつ、架構を組めたら、そのまま2Dの伏図・軸組図をサクッと作成できてしまいます。
ネックなのは、お値段です。
当然、何百万もするでしょう、、、。
わたしのような個人事業主が、おいそれとは手を出せません。
ところが、つい先日、プレカットCADの会社がサブスクを始めたと言います。
手の届く、お値段なら、試しに、導入してみようかと思ってます、、。
さて、どれだけの効果があるものか。
もし、プレカットCAD導入して、何かしら良い効果があったら、投稿してみようと思います。
では。
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